森田療法を活かして試験勉強する

私は、休職復職サポートで森田療法の日記を取り入れています。
勉強会に向けて森田療法関連の本を読み直し、基本的な部分から整理していました。

森田療法は、精神科医の森田正馬が神経質症の患者の治療法として開発した療法です。
入院治療がもともとの治療法で、薬も原則使いません。

ここでの神経質症とは、以下を意味します。
「自己保存の欲望が強く、自己内省傾向が人一倍強い。
その結果、理知的ではあるが自己中心的となり、物事に執着しやすい。
いろいろなことを気にやみやすく、劣等感も強い」

森田療法での治療の基本方針は、
「症状にとらわれ、振り回されている生活から、症状はそのまま受入れ、
事実本意で、積極的な生活態度が身につくように指導する。」です。

事実本意とは、気分の善し悪しにかかわらず、必要な行動をとるということです。
(反対語は気分本意)

私達は毎日を忙しく過ごし、慢性的に疲れています。
ですから、試験勉強もなかなか進まないというのはしょうがないと言えるでしょう。

しかし、やる気がでたら、気分がもっとあがったらというの待っていても、
試験勉強へ向かう行動はいつ起こすのでしょうか。

森田療法で使われる概念を、試験対策と関連づけて説明します。

旗 やりやすいものから手をつける
何から手をつけていいのか分からないときは、結局何もしないことになります。
そんなときは、一番やりやすいものから始めます。
右矢印 労務管理について勉強しても進まないので、カウンセリング理論が割と好きなので、今日は好きなものを勉強することにした。

旗 気分にかかわらず、何かをはじめてみる
気分がいいから何かをしようというのではなく、うつうつとしていても
とにかく何でもいいから始めてみる、という態度が大切です。
時間はかかっても、少しずつ物事が進んでいくことを体感してもらいます。
右矢印とにかく毎日少しずつでいいので(演習問題2問~3問、あるいは10分間など)
テキストや問題集を開く

旗一つつのことに拘らない
何かをやってどんどん気分が落ち込むように感じたら、
それはいったん止めて、さっと他のことに切り替えます。
右矢印演習問題をといても全くわからず落ち込んでしまい、更に進めてもまた間違えてしまった。
昨日も同じことをやったはずなのに覚えていない。
演習問題をとくのをいったんやめて、テキスト読んだり、音声をきく。

旗 迷ったときは、より積極的なほうを選択する
どちらにしようか迷いを感じたら、どうしようと悩むより、比較的積極的なほうをとりあえずやってみます。
右矢印すぐに勉強するか、少し休んでからにするかだったら、勉強するのを選択するのです。

なかなか覚えられない苦手意識のあるものは、
自分に関連する出来事に結びつけると記憶の引き出しに入りやすいです。
カウンセリング理論も自分に当てはめながら覚えてみてはいかがでしょうか。